特徴

第三版とは

新改訳聖書の第三版は2003年に出版されました。この版は主として差別語・不快語の改訂を中心とした限定的なものですが、第二版以来の読者からの要望や意見を反映させ、その他、最小限度の修正を加えたため、結果的には900節に及ぶものとなりました。

しかし、まだ多くの個所の検討が必要です。それらは次の改訂作業に委ねることになります。




いわゆる「差別語・不快語(『らい病』を含む)の見直し

身体的な弱さを表す語として従来使われていたもの、例えば「めくら」「おし/つんぼ」等は、「目の見えない人)/盲目/盲人」「口のきけない(人)/耳の聞こえない(人)」などに変更されました。それは、原文において差別や侮蔑の意味が含まれていないと判断した―殆どがそうですが―場合としました。しかし、これらの変更のために、個所によっては訳文が説明的、冗漫になり、新たな課題を今後に残したものもあります。

急を求められつつ困難であったのは、ヘブル語「ツァラアト」・ギリシャ語「レプラ」に相当する日本語を見いだすことです。わが国では一般にハンセン病への差別を含めて「らい病」の語を使い、今日では完治するこの病を長きに亘って不当に隔離し、元患者の人々に深い苦悩を強いてきたことから、訳語の変更を求める声の高まる中ではありながら、ふさわしい語を見いだすことは大変に難しいことでした。諸教会へのアンケートをも参考にしながら、ようやく「ツァラアト」「ツァラアトの者・人」「ツァラアトに冒された(者・人)」とすることになりました。詳しくは「改訂第三版あとがき」及び逐次発表予定の改訂版全般に亘る解説をご覧いただきますよう、お願いいたします。

なお、このように訳語を改めても、人の心が変えられない限り、それが再び新たな差別語や不快語になり得ることを、銘記すべきだと考えます。




訳文の訂正・改善

訳文に関するその他の改訂は、すでに以前から提案されていた個所に限るという方針のもとに行いました。

底本の更新、詩文・法律文・書簡文等の各文体の再検討、丁寧語の簡素化、表記法の変更等、についての抜本的な見直しは、今後の課題と認識しています。それでもなお、新しい研究の成果を生かした重要な個所を、ここかしこにご覧いただけるものと思います。

改訂個所の一覧は、第三版の発行と同時に、別刷しおりの形でも発表する予定です。(こちら のページに一覧表があります)。

なおまた、高齢化社会の要請に応えて、各頁の行数を減らすなどの工夫をしたため、大変に読みやすい日本語本文となりました。しかし、その結果、小改訂でありながらも、第二版とは頁が合わず不便を来すこともあるので、各頁下段に旧版の頁数を入れることとしました。

みなさまのご了解をお願いいたします。