新改訳2017改訂箇所FAQ

「真実の愛」と訳された根拠について

質問データ

聖書箇所 マタイの福音書 9章13節
年月日 2018年01月14日

質問内容

「わたしが喜びとするのは真実の愛」と当該箇所で訳されています。分かり易い訳ですしギリシャ語が透過できる語順だと思いますが「真実の愛」と訳された根拠はどこにあるのでしょうか。これまで通りの「エレオス」というギリシャ語を真実の愛と訳されたのか、あるいは、何かの本文の変更があったのか知りたいです。また、読みやすい日本語とはダイナミック・イクイバランスを採用しているということなのでしょうか。知りたいと存じます。

回答

本文に変更がある箇所ではありません。ホセア6:6のへセドと対応していることから、旧約引用であることを示すために訳語を合わせました。また、本文脈におけるエレオスは人対人における「あわれみ」だけではなく神との関係における事柄を示していると考えられることからも、「真実の愛」という訳を採用しました。その上で、ギリシア語のエレオスは「あわれみ」と訳されることが多いことを踏まえて、訳注に”あるいは「あわれみ」”と記してあります。
 「聖書 新改訳」はダイナミック・イクイバランスを採用しているわけではありませんが、読みやすい日本語となるよう心がけています。